2006年12月23日土曜日

リモージュ商工会議所、セルティサージュ


12月21日(木)

商工会議所会頭ジャン・ピエール・リムザン氏を表敬訪問し、堂々へのご支援にたいする感謝をお伝えしました。リムザン地方を象徴するゴブラン織りのタピスリーが飾られた部屋でワインとカナッペをいただきながらの和やかな会見でした。 (この写真は昨年リムザン氏が来日したときのものです。 店主)
午後は、リモージュで一番古い19世紀の窯の残る、ロワイヤル・リモージュの工場を見学しました。素地づくりから成形、絵付けまでを一環でおこなう数少ない大規模な工場です。リモージュで最も古い歴史を誇る工場だけあり、風格のあるレンガづくりの建物が並び、広大なストック・ルームには天井まで堆く積まれた食器類が出荷を待っていました。

帰りにアルヌーさんの工房に立ち寄り、「セルティサージュ」(ヒンジの取付)の実演を見せていただきました。20くらいの工程を正確にこなさなけらばならない熟練を要する細工、また蝶番まで、自分で手作りしているのには関心しました。白素地の焼成、絵付け、セルティサージュと、作業はまるで西陣の機織のように工房から工房へと、次々と手渡しで進められ、そのどれもが実に熟練を要する職人芸であるのが、印象的でした。出来上がったボックスからだけでは想像できない、作り手のやさしい心遣いの積み重ねが、かけがえのない世界で、たったひとつのボックスを生んでいることが、よくわかりました。

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